ゲーム『ナンバーヒット』

【ゲーム『ナンバーヒット』】 

♂3人 ♀3人 不問1人 計7人 

~50分

 

 

GM(ゲームマスター) 

不問。おどけた感じに、掴めないキャラ。 

 

アツシ 

男。チャラ男。 

 

ナオキ 

男。真面目。会社員。 

 

ジュン 

男。冴えない。 

 

マイ 

女。アツシの彼女。普通。 

 

カオル 

女。高飛車。 

 

ユキ 

女。気弱。大学生。 

 

 

―――――――――――― 

不問GM: 

♂アツシ: 

♂ナオキ: 

♂ジュン: 

♀マイ : 

♀カオル: 

♀ユキ : 

―――――――――――― 

 

 

――― アツシの家 

アツシ「ん?なんだこれ……?なになに、ゲームに勝って一攫千金?簡単な推理ゲームです。応募はこちらから……か。マイ!おい!」 

 

マイ「んー?どうしたの?アツシ君」 

 

アツシ「このサイト、お前が登録したの?」 

 

マイ「え?私知らないよ?だって、アツシ君しかそのパソコン使わないでしょ?」 

 

アツシ「ふーん……。なぁ、面白そうだし応募してみねぇ?」 

 

マイ「えー。絶対怪しいよー」 

 

アツシ「やばかったら逃げればいいんだって!」 

 

 

 

――― 会場 

アツシ「ここ…か?」 

 

GM「ようこそおいでくださいました。どうぞどうぞ、こちらへ。わたくし、今回のゲームの司会進行をさせていただきます。GrandMother(グランドマザー)略してGM(ジーエム)でございます」 

 

アツシ「え?あ、どうも…」 

 

マイ「ぐらんどまざー?」 

 

GM「はいっ。気軽にGM(ジーエム)とお呼びくださいませ。それではこちらで他のプレーヤーの方々が到着されるのを、もうしばらくお待ちくださいませ」 

 

アツシ「なんつーか……、古い館だな」 

 

マイ「うん……。けど、中はすごく豪華だね。シャンデリアだよ。初めて見たー」 

 

アツシ「ちょっといろいろ見て回ってくるわー」 

 

マイ「え…アツシ君!?ちょっと!もぅ……勝手なんだから……」 

 

 

 

――― 数分後 

GM「みなさまぁ!本日はようこそお越しくださいました!まだ集合時刻20分前ですのに、みなさま遅れることなく集まってくださり、まことに、まことにありがとうございます……、あら?そこの席は……」 

 

アツシ「ふぃ~。結構広いなー、何もない部屋ばっかでつまんねーけど……。あれ?あ、もう始まっちゃってました?」 

 

GM「アツシ様!どこに行かれてたのですか!早く席についてくださいませ!」 

 

アツシ「あ、さーせん」 

 

GM「まったく……。では、改めまして。みなさ(まぁ!本日はようこそお越しくださいました!)」 

 

カオル「もうそれ良いから。早く進めなさいよ」(被せて) 

 

GM「ぐ……。なんと冷たいお言葉でしょう。わたくし、涙が出てきそうです」 

 

カオル「だから、そういうのがいらないって言ってるのよ。あなたの頭は空っぽなのかしら?」 

 

GM「……はーい。ゲームの説明しまーす」(だるそうに) 

 

ナオキM「なんだ……この人……」 

 

GM「えー今回皆様にしていただくゲームはー…」 

 

カオル「なんなのよその態度は!ふざけるのもいい加減にしてくださる!?」 

 

GM「カオル様。先ほどからわたくしに対しての言葉がきつすぎやしませんか?わたくしは仮にも司会進行役。グランドマザー。略してGMなのですよ?」 

 

カオル「そこから意味が分からないのよ!GMって『ゲームマスター』じゃないの?」 

 

GM「あ……。そ、そんなことはどうでもいいのです!では、皆様に今回していただくゲームを発表いたします」 

 

ユキ「冗談じゃなくて、ホントに間違えてたんだ……」 

 

ジュン「ごまかしたな」 

 

GM「ど、どうでもいいと言ってるでしょう!おほん…、今回のゲームは、『ナンバーヒット』でございます!ぱちぱちー、ほら、皆様ご一緒に。ぱちぱちー」 

 

マイ「ぱ、ぱちぱちー」 

 

GM「ありがとうございます!」 

 

カオル「ねぇ。いい加減にしてくださる?ナンバーヒットってなんですの?ルール説明をしてくださりませんこと?」 

 

GM「は、はぃー……。申し訳ございません、カオル様。えー。では、今回のゲーム『ナンバーヒット』について説明いたします。まず今から、皆様にそれぞれ0~9の数字のプレートの内1つをお配りいたします。番号にかぶりはございません」 

 

ナオキM「5…か。まだ、これが良いのか悪いのか分からないな」 

 

カオルM「ん?この女……」 

 

GM「えー皆様、プレートはご確認されましたでしょうか?ゲームは簡単です。今から30分毎に1度ずつ5分間のコールタイムを設けます。このコールタイム毎に、各プレーヤー1回、任意で他プレーヤーを指名し、その方の数字を当てていただきます」 

 

アツシ「数字当て……、推理ゲームってのはそーゆー事か」 

 

ユキ「……それで当てるとどうなるの?」 

 

GM「良い質問です~。まずこちらを……、これはコインです。まぁ見たらわかりますよねぇ?このコインは最終的に、1枚1000万円で買い取らせていただきます。これを、皆様それぞれに10枚ずつお渡しします。しかーし。残念ながらこれがそのまま手に入るわけではございません。ゲーム終了時に10枚ずつ回収させていただきます」 

 

アツシ「じゃあ、10枚以上持って終わればその分が賞金ってことだな!」 

 

GM「その通りでございます。逆に10枚以下の方は借金していただくことになりますので、お気を付けくださいませ」 

 

ユキ「借金……9枚で1000万の借金……0枚だと、1億の借金……」 

 

GM「では、ゲームでのコインのやり取りについて説明いたしますね。見事ナンバーヒットされた方には、指名したプレーヤーからコイン2枚を獲得できます。そしてヒットボーナスとしてさらに1枚、わたくしGMから差し上げます」 

 

ジュン「当てればプラス3コイン、当てられたらマイナス2コインか」 

 

GM「そしてもし、ミスコールをしてしまった際は、指名プレーヤーへコイン1枚を支払っていただきます」 

 

ナオキ「慰謝料……みたいですね」 

 

GM「慰謝料!いいですねー採用です。ミスコールの際は慰謝料としてコイン1枚を支払っていただきます」 

 

カオル「そういう余計なのいらないのよ……。それで、コールはみんなの前でするの?そしたら他の人にもばれるわよ?」 

 

GM「そうなってしまわないために、コールタイムに指名が行われた際、わたくしとコールプレーヤー、指名プレーヤーの三名で、こちらのコールルームに入りまして、ナンバーコールおよびコインの移動を行います。コールルームは完全防音となっておりますので、他プレーヤーへの情報漏洩はございません」 

 

マイ「GMさん、えっと……コールルーム以外での番号の情報交換とかはいいの?」 

 

GM「コールを行ったプレーヤーは、ナンバーヒットしたプレーヤーの番号に関する情報は発言禁止とします。それ以外のプレーヤー同士での探り合いは存分にお楽しみくださいませ♪」 

 

ユキ「禁止……。もし言っちゃったらどうなるの?」 

 

GM「禁止事項を破ったプレーヤーは1億円のペナルティーです。その他の禁止事項と致しまして、暴力行為は完全禁止でございます。ちなみに、コインの変動の際はわたくしにご確認ご報告くださいませ」 

 

アツシ「あのさ、ずっと気になってんだけど、そのマネキンはなんだ?」 

 

GM「おぉっとぉ!忘れるところでしたぁ!すみません。先ほど配ったプレートが6つ。そしてわたくしの手元に残り4つ。この4つをこの4体のマネキン、もとい『ポチ』・『ミケ』・『トラ』・『タロウ』に配りまーす♪」 

 

アツシ「っ!?顔が光ったぞ!?」 

 

GM「はい♪こちらディスプレイとなっておりましてー。この4体のそれぞれの数字のヒントが表示されます!つ・ま・り、このマネキンさん達もー、プレーヤーでございますっ」 

 

ナオキ「ポチ0~4、ミケ5~9……」 

 

マイ「トラ0~4、タロウ0~4」 

 

GM「この子たちはナンバーコールは行いません、が!この子たちにナンバーコールをすることができるのです!見事ナンバーヒットすることが出来れば同じくコイン3枚を、わたくしGMから差し上げます。しかーし、失敗すればマイナス1コイン。ここは変わらずなんですねぇ。これが」 

 

カオル「ねぇ。肝心のコールタイムは何回あるのかしら?1人1回に1人なんでしょ?」 

 

GM「コールタイムは全9回。毎回1人指名すれば全員指名できるようになっております。もちろん指名しないことも可能ですので。9回中何回コールするかは、皆様次第。しかし、コールしなければ大金も得られません♪」 

 

ジュン「9回……ねぇ…」 

 

アツシ「全員当てれば27枚!2億7000万♪」 

 

GM「ではさっそくゲーム開始と行きましょうかー♪これより30分後最初のコールタイムです。皆様ご自由におくつろぎくださいませー。……あっ!なにか質問等あれば気軽に呼んでくださいませ♪」 

 

 

 

アツシM「こうしてゲームは始まった……。しかし誰も動かない……。そりゃそうだ。なにも情報がないこの状況では何をしていいかもわからないよな……」 

 

ユキ「あ、あの。みなさんのお名前もわからないですし…、自己紹介しませんか?」 

 

カオル「いいんじゃない?指名するにしても名前は必要だしね。あなたからどうぞ?」 

 

ユキ「え…あ、はい。私はユキです。都内で大学生やってます。えっと……じゃあ、時計回りでお願いします」 

 

ナオキ「じゃあ、僕かな?僕はナオキと言います。会社員です」 

 

カオル「あたしはカオルよ。職業は言わないわよ。名前だけで十分でしょう」 

 

ジュン「ジュンだ。よろしく頼む」 

 

マイ「あ、えっと……、マイって言います。フリーターしてます。よろしくお願いします」 

 

アツシ「俺はアツシだ。賞金を手にするのは俺だ」 

 

カオル「あなたさっきどこに行ってたのよ?奥から出てきてたわよね?」 

 

アツシ「ん?あぁ。この館の中を少し探索してたんだ。どんなゲームかわからなかったからな。調べしようと思ってな」 

 

ナオキ「それで、なにかあったのかい?」 

 

アツシ「いーや。部屋はたくさんあるんだが。ベットしかない部屋ばっかだったな……。あ、そのドアの突き当りがトイレで、手前に厨房があって食べ物とかあったぜ」 

 

ジュン「そうか。1回35分9ゲームだからな、5時間以上かかる計算だ……食料があるのはうれしいな」 

 

 

 

ナオキN「その後はみんなバラバラに時間を過ごして、1回目のコールタイムになった」 

 

 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「みなさまぁ~♪一回目のコールタイムで、ございますよ~♪」 

 

GM「お~皆様ちゃんとそろっておられますね~。言い忘れてましたが、コールタイムにはこの広間に集まっててくださいねー。これも禁止事項に入れまーす♪」 

 

カオル「あなたホントに適当ね……。あなたみたいなのがGMとか嫌なのだけれど、変えて下さらないかしら?」 

 

GM「もはや、その冷たさがご褒美です♪」 

 

カオル「本当に気持ち悪いわね……」 

 

GM「ぐ……。めげません。めげませんよぉ!あれ?そういえば皆様もうコールタイムですよー?指名しないのですかー?してくれないとわたくし暇で暇で……あ、ユキ様もう少し顔をこちらにー……ササッサッと!こんなのできましたー♪ユキ様の似顔絵でございますよー♪」 

 

ナオキ「あんな短時間でよく描けますね」 

 

ジュン「似てるな」 

 

ユキ「え?あ……」 

 

GM「ユキ様。記念にどうぞ~」 

 

ユキ「あ、ありがとうございます……」 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「あら~。コールタイム終了でーす。残念ですねー。どなたも指名してくださらないとはー。あっ!では、こうしましょう!ゲーム終了時コインを一番多く持ってた方には、勝利ボーナスとしてコイン10枚!なんていかがでしょう♪これなら皆様もっとやる気を出してくれますかねぇ?♪」 

 

カオル「はぁ!?あんたホントいい加減にしなさいよ?GMだからってそんなに自由にしてたらゲーム破綻しますわよ?」 

 

ナオキ「まぁまぁ、今回はゲーム内容には関係ないですし…、それに1億増えるんですからいいじゃないですか」 

 

GM「ではまた30分後に~」 

 

 

 

アツシM「またみんなバラバラ散っていく……そんな中、俺はナオキさんに話しかけた」 

 

アツシ「ナオキさん、ちょっといいですか?」 

 

ナオキ「え?あ、はい……探りですか?」 

 

アツシ「あ、いえ。全然そんなんじゃないんですよ。このゲームの必勝法を見つけたんです。とりあえずこっちまで来てもらえますか?」 

 

 

アツシ「ここなら誰もいないな……」 

 

ナオキ「あの、それで……、必勝法というのは……?」 

 

アツシ「ルール聞いたでしょう?ナンバーヒットでの獲得コインはGMから1枚追加で3枚、対して取られるコインは2枚。つまり、お互いに当て合えば2人ともコイン1枚は確実にゲットできるってことなんですよ!」 

 

ナオキ「あ……、なるほど……」 

 

アツシ「どうです?俺とやりませんか?ノーリスクで1000万ですよっ!」 

 

ナオキ「んー……でも……」 

 

アツシ「あ、じゃあ。ほらっ!これ俺のプレートです。これで信じてくれません?」 

 

ナオキ「え!?8番……良いのかい?協力するなんて言ってないのに見せちゃって。次に僕が指名したら君は2枚失うんだよ?」 

 

アツシ「俺はナオキさんを信用しますよ!俺と協力してください!」 

 

ナオキ「……はぁ。わかったよ…。ほら、これが僕の番号だ」 

 

アツシ「5ですね。では、次のコール時指名してくださいね。俺もしますので」 

 

ナオキ「わかりました」 

 

 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「はいはーい♪二回目のコールタイムですよ~♪今度は誰か指名してくださいますかねぇ~?」 

 

ナオキ「GMさん。僕はアツシ君を指名するよ」 

 

GM「おぉ!?早速ですねー。かしこまりましたー。コールプレーヤーナオキ様、指名プレーヤーアツシ様、こちらへどうぞ~」 

 

―――バタンッ 

GM「えー、では。さっそくナオキ様、コールをどうぞ~」 

 

ナオキ「アツシ君のナンバーは8です」 

 

GM「ん~……」 

 

アツシ「……」 

 

ナオキ「GMさん?早く答えを」 

 

GM「ざ~んね~ん♪不正解でーす♪ミスコールですので、ナオキ様のコインが1枚、アツシ様に移りまーす♪」 

 

ナオキ「は?…え?ちょっと待ってください。どうゆうことですか?僕はちゃんと8って(見たんですよ!?ねぇ、アツシ君)」 

 

アツシ「っくくく……はははははははははははは。ざーんねんでしたー!俺の番号は8じゃありませーん♪そしてGMさんよ、俺はこのままナオキさんを指名するぜ!」(被せて) 

 

GM「なんとっ!逆指名ですか!わくわくしますねぇ♪では、コールをどうぞ~」 

 

アツシ「こいつの番号は5だ」 

 

GM「ヒーーット!ヒットでございますよー♪ナンバーヒット!よってナオキ様のコインが2枚、そしてわたくしからのボーナスコイン1枚、差し上げますよ~♪」 

 

アツシ「やりっ♪」 

 

ナオキ「まて……まってくれ……どうなってるんだ?僕は君のプレート見た……?GMさん!これはミスじゃないのか!!!」 

 

アツシ「は?お前は俺に食われたんだよっ!そんなこともわかんねーのかwwクズが!wwww」 

 

―――ギー 

GM「皆様、モニターをご覧くださいませ!只今、コインの変動がございました♪このモニターでは皆様のコインの変動を随時表示しております♪」 

 

マイ「GMさん…、私もナオキさんを指名します」 

 

GM「おやおや。かしこまりました~。ナオキ様は中にまだおられますので、どうぞこちらにー」 

 

―――バタンッ 

GM「では、マイ様。コールをどうぞ~」 

 

ナオキ「あ……あぁ……なんだ…これ……なんで……僕のコインが…」 

 

マイ「5です」 

 

GM「ヒットでございます~。ナンバーヒット!よってナオキ様のコインが2枚、そしてわたくしからのボーナスコイン1枚、差し上げますよ~♪」 

 

―――ギー 

GM「おやおや、皆様どうされました~?あ、これですか?負けが信じられないのでしょうかねぇ?現実逃避を始めてしまわれたようですよー」 

 

ジュンM「GMが引っ張っているのはナオキさんだった。モニターを見なくてもわかる……ナオキさんはヒットされた。コインを失ったのだ」 

 

GM「他にはおられませんか~?♪いやぁわたくし只今すごくすごくハッピーでございます♪なんとお二人もナンバーヒットさせたのですからねぇ♪」 

 

カオルM「モニターにはアツシ14枚、ナオキ5枚、マイ13枚、カオル10枚、ユキ10枚、ジュン10枚と書かれている。ここから予測できる答えは、ナオキのコールはミス、アツシとマイのコールはヒットね……。予想外に早い展開ね……、けどこれで……」 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「は~い。コールタイム終了で~す。いやぁ、盛り上がりましたねぇ!コインがたくさん動きましたよ、はい♪ではまた30分後に~」 

 

 

 

ジュンM「あの行動は……おそらくアツシ君とマイちゃんは仲間……話してたりするところは見えなかったが……。少し様子を見るか……」 

 

 

カオル「グランドマザーさん、ちょっといいかしら?」 

 

GM「っ///じ、GMですよー?どうされました~?」 

 

カオル「最初の説明の時に『コインの変動の際はわたくしにご確認ご報告くださいませ』って言ってたじゃない?つまり、ゲームの結果以外にもコインの移動は可能なわけよね?」 

 

GM「質問でしたかっ!そうですねぇ。双方の合意があれば、わたくしが見ている前、もしくはわたくしを通してのコイン移動は可能ですよ。情報の取引など利用法は様々ですね♪」 

 

カオル「もう一ついいかしら?コインが途中で0になったらどうなるのかしら?」 

 

GM「ミスコール時にコイン1枚を払わなくてはならないため。コイン0枚での指名は認められません。よって、コイン0枚になった時点でマネキンと同じになり下がりますね♪指名・ヒットされてのマイナスはありますので、お気をつけくださいませ」 

 

カオル「ふーん……なるほどね。そーゆー説明はちゃんとした方が良いわよ?」 

 

GM「相変わらず冷たいですねぇ……。だがそこが良いっ///おほんっ。……まぁ、そうですねぇ。しかしそこは、気が付いた方のみの権利と言う事で、ご理解くださいませ~」 

 

カオル「そう……。あなたつまらないわね」 

 

GM「そ、それはわたくし大変傷つきました……」 

 

カオル「どうでもいいわ。じゃあね」 

 

 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「どもどもどーもー。皆様お待ちかね、三回目のコールタイムのお時間ですよ~♪」 

 

アツシ「おい。俺はマイを指名する」 

 

GM「んもう~。せっかちねぇ。わかりました、わかりましたよ。では、コールプレーヤーアツシ様、指名プレーヤーマイ様、こちらへどうぞ~」 

 

―――バタンッ 

GM「では、アツシ様。コールをどうぞ~」 

 

アツシ「 8 」 

 

GM「ヒットでございます~。ナンバーヒット!よってマイ様のコインが2枚、そしてわたくしからのボーナスコイン1枚、差し上げますよ~♪」 

 

マイ「私もアツシ君を指名するね」 

 

GM「かしこまりましたー。コールをどうぞ~」 

 

マイ「 1 」 

 

GM「ヒットでございます~。ナンバーヒット!よってアツシ様のコインが2枚、そしてわたくしからのボーナスコイン1枚、差し上げますよ~♪」 

 

―――ギー 

GM「お待たせいたしました~。他に指名する方はおられますか~?」 

 

ユキM「アツシさんとマイさんのコイン数が1枚増えてる……。どういうこと?」 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「あら~。もうお時間ですかー。コールタイム終了です。ではまた30分後に~」 

 

 

 

カオル「ユキさん、あなたの番号を知ってるわ」(小声で耳元で) 

 

ユキ「っ!?」 

 

カオル「嘘じゃないわよ。なんならここで叫んであげましょうか?あなたの番号」 

 

ユキ「ちょっ!ちょっとこっちに来てくださいっ」 

 

カオル「……単刀直入に言うわね。あなたの番号は7 。合ってるでしょう?」 

 

ユキ「っ!?……ち、違います」 

 

カオル「あら、ハッタリだと思ってるのかしら?頑張るわねぇ」 

 

ユキ「そ、そういうことなので。もう行ってもいいですか?」 

 

カオル「そう?ならあなたの番号は7だってみんなに教えてくるわね?みんなからヒットされたらマイナス10コインよ?つまり0 。で、0になったらどうなるんだったかしら?グランマさん?」 

 

GM「ですから!わたくしのことはGMとお呼びくださいませ」

ユキ「えっ!?いつから居たの!?」 

GM「わたくしは神出鬼没、いつでも皆様のお傍におりますよー?」

カオル「そんなことはどうでもいいの。早く質問に答えて下さる?」

GM「相変わらずつれない!けれど、質問には答えるわたくし!えー……、ミスコール時にコイン1枚を払わなくてはならないため。コイン0枚での指名は認められません。よって、コイン0枚になった時点でマネキンと同じになり下がりますね♪指名・ヒットされてのマイナスはありますので、お気をつけくださいませ」 

 

カオル「どぉ?わかったかしら?卑怯かもしれないのだけれど、最初のプレート配布の時見えちゃったのよね。横にいたでしょ?あたし」 

 

ユキ「うそ……」 

 

カオル「マネキンにはなりたくないよねぇ?1億の借金なんて嫌だよねぇ?だから、あたしに7コインくれないかしら?そしたら誰にも言わないであげるわよ?」 

 

ユキ「7……コイン……ですか……」 

 

カオル「そのあとあたしに指名されても1コイン残るでしょう?そうすれば挽回できるかもしれないわよ?0になるか1になるか、どちらがいいかしら?」 

 

ユキ「……わかり……ました」 

 

カオル「なにが?」 

 

ユキ「7コイン……お支払いします……」 

 

カオル「GMさん聞きました?これで取引OKですわよね?」 

 

GM「はい。確認いたしました。ユキ様のコインを7枚、カオル様に移動で~す♪いやぁ~カオル様さすがですねぇ~。わたくし恐ろしくて恐ろしくて、漏らしてしまいそうでしたよー」 

 

カオル「はいはい。戯れ言はいいわ。用は済んだし、もう行っていいわよ?」 

 

ユキ「……ぐすっえぐっ」 

 

カオル「ごめんなさいね。けど、……こーゆーゲームなのよ?あははははは」 

 

 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「4回目のコールタイムで~す♪おや……ユキ様のお顔がよろしくないですねぇ?大丈夫ですか~?」 

 

カオル「指名よ、ユキさん」 

 

GM「おやおや、辛そうなユキ様を指名するとはー。カオル様は鬼ですか?悪魔でしょうか?むしろ天使!?」 

 

カオル「あなたホントにうるさいわよ?いいから進めてくださる?」 

 

ジュンM「何が起きている…?ユキさんのコインが3枚に、そしてカオルさんのコインが17枚だと……?」 

 

GM「ではでは、コールプレーヤーカオル様、指名プレーヤーユキ様、こちらへどうぞ~」 

 

―――バタンッ 

GM「では、(カオル様。コールをどうぞ~)」 

 

カオル「 7よ」(被せて) 

 

GM「まだわたくしのセリフが(言い終わっていないのですが…)」 

 

カオル「なに?」(被せて・きつめに) 

 

ユキ「ぐす……えぐ……」 

 

GM「……ヒットでございます~。ナンバーヒット!よってユキ様のコインが2枚、そしてわたくしからのボーナスコイン1枚、差し上げますよ~♪」 

 

―――ギー 

GM「ユキ様、大丈夫でございますか?しっかりしてくださいませー」 

 

ユキ「……借金……そんな……」 

 

カオル「アツシ君。残念だけどあたしの勝ちね~」 

 

ジュンM「カオルさん20枚、ユキさん1枚……。つまり、ヒットによるコインの移動は今行われた……。なるほど、そうか……」 

 

アツシ「チッ……」 

 

GM「あらあら……。ナオキ様に続いてユキ様も沈んでしまわれましたね~。アツシ様とカオル様も険悪なご様子……。ここは、わたくしが盛り上げなくてはですね!」 

 

アツシ「うるせぇぞGM」 

 

カオル「それは同感ですわ」 

 

GM「……はい」 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「っ♪コールゥゥゥゥタイムゥゥゥゥしゅうううううりょうっ♪」 

 

カオル「あなた、ネタが尽きてきたなら、そろそろその変なしゃべり方やめたらどうかしら?」 

 

GM「なんとッ!わたくしのネタが尽きるなんてありえませんよっ♪」 

 

アツシ「んじゃ、また30分後だな」 

 

GM「アツシ様までっ!司会進行はこのわたくしの役目ですよっ!」 

 

 

 

アツシN「4回目のコールタイムが終わった。残るは5回。ここから後半戦。それぞれのコイン数は【アツシ 15枚】【ナオキ 5枚】【マイ 14枚】【カオル 20枚】【ユキ 1枚】【ジュン 10枚】だ」 

 

 

 

ジュン「ナオキさん。少しいいですか?」 

 

ジュンM「俺は2回目のコールタイム終了から、ずっと椅子に座ったまま動かないナオキさんに話しかけた」 

 

ナオキ「あぁ……。ジュン君……、どうしたんだい?君も僕のコイン目当てかい……」 

 

ジュン「いや、そうじゃない。とりあえず少し来てもらえないか?話を聞くだけなら問題ないでしょう?」 

 

ナオキ「……」 

 

ジュン「無言は肯定でいいな。……ユキさんも来てくれないか?」 

 

ユキ「ぐすっ……えぐっ……」 

 

ジュン「君の残りコイン数は1枚だ。誰かを当てる当てでもあるのかい?ないのなら、話だけでも聞いてもらえないだろうか?」 

 

ユキ「……わかりました」 

 

 

ジュン「この部屋でいいかな。いきなりだが、ナオキさんはアツシ君に。ユキさんはカオルさんに嵌められた。それであっているかな?よければ何があったか聞かせてもらえないだろうか?」 

 

ナオキ「……あぁ。別に構わないよ。もうどうせコインは取られたんだ……。僕はアツシ君に仲間になろうと言われた。プレートを見せ合い、お互いを特定することでボーナスの1コインを貰おうと……」 

 

ジュン「なるほど……。そして見せられたプレートはアツシ君の物ではなかったと」 

 

ナオキ「えぇ、おそらく……」 

 

ユキ「私は……、カオルさんに最初にプレート確認したときに見られていたみたいで……。番号をみんなに教えられたくなかったらコインを、と言われて……」 

 

ジュン「コールタイム前にコインの変動があったのは、どうやったのですか?」 

 

ユキ「GMさんの許可があればコインの移動が可能らしい、です……」 

 

ジュン「なるほど、最初に言ってたのはそーゆーことか」 

 

ナオキ「これだけですか……?」 

 

ジュン「あ、いや。本題はこれからです。俺はお二人に仲間になってほしいと考えています。ナオキさんにはもう一度信じろというのは酷な話かもしれませんが……」 

 

ナオキ「それは、つまり…。ボーナス狙いでお互いを特定すると……?」 

 

ジュン「えぇ、けれどそれだけではありません。お二人が仲間になっていただければ、お二人のマイナス分をなくすことができるかもしれません。最低でも5コイン。これは得られます」 

 

ユキ「5コイン……」 

 

ナオキ「僕はコイン10枚にもどる……」 

 

ジュン「どうでしょう?」 

 

ユキ「私は……乗りたいです」 

 

ナオキ「……わかった。このままではどのみちマイナスだ。君を信じるよ」 

 

ジュン「ありがとう。では、いくつか追加で質問させてもらいたい。ナオキさんのアツシ君に見せられたプレートの番号は何番でしたか?」 

 

ナオキ「ん……たしか…8だったよ」 

 

ジュン「それがおそらくマイさんの番号だ。アツシ君はマイさんと組んでいる。ナオキさんは放心していたからわからないかもしれないが、ユキさんは見ただろう?アツシ君と同じようにコインが増えていくところを。アツシ君が1枚多いのはナオキさんのミス分だろう」 

 

ユキ「あ……じゃあ、マイさん特定3コイン、私たちのそれぞれのボーナス2コイン。ということですね」 

 

ナオキ「じゃあ、次はマイさんを指名すれば良いんですね」 

 

ジュン「……いや、マイさんを指名するのはまだ先だ。俺たち3人で指名すればマイナスは6。結果8枚になる。このあとはアツシ君の行動次第だが、うまくすればアツシ君の番号を知れるかもしれない」 

 

ナオキ「……じゃあプレートを見せるのです…ね…」 

 

ジュン「いや、まず私のプレートを二人に見せる。そしてナオキさんが俺を特定する。それが合っていればナオキさんは俺にプレートを見せてほしい。そしてユキさんも俺を指名してプレートを見せてくれればいい」 

 

ナオキ「……いいのかい?」 

 

ユキ「私は別に今見せても構いませんよ」 

 

ジュン「いや、ユキさんも同じ条件のほうが良いだろう。なによりコインが1枚しかない状態は先に解消させるべきだろう。裏切りが起きれば君はゲームオーバーなのだから」 

 

ユキ「あ、はい。そうですね」 

 

ジュン「では、俺の番号は6だ」 

 

 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「み~な~さ~ま~。元気は取り戻されましたでしょうか~?5回目のコールタイムでございますよ~」 

 

ナオキ「すー……、はー……。GMさん、僕はジュンさんを指名するよ」 

 

GM「おや?…おやおやおや?これはこれは、ナオキ様ではありませんかー。お元気を取り戻されたようでよかったです~♪わたくし、とても、とても心配して(おりましたよ。あやうく夜も眠れなくなるところでございました)」 

 

ナオキ「入って構わないな?」(被せて) 

 

GM「あー!ダメですよー!まだ呼んでませんよー。こほん。コールプレーヤーナオキ様、指名プレーヤージュン様、こちらへどうぞ~」 

 

―――バタンッ 

GM「まったく……皆様、わたくしに少々冷たくは(ありませんかね…。わたくし悲しみでいっぱいでございますよ?)」 

 

ナオキ「6です」(被せて) 

 

GM「あー!フライングですよ!まだコールをどうぞ~って言ってないじゃないですか!ぷんぷん!」 

 

ナオキ「今言いましたよね。6です」 

 

GM「……はぁ。ほんとにそれでいいんですか~。先ほどと同じ(事になって落ち込まれても、わたくし知りませんよ?)」 

 

ジュン「くどいぞ。それはゲーム妨害じゃないのか?」(被せて) 

 

GM「うぐ……。ヒットでございます~。ナンバーヒット!よってジュン様のコインが2枚、そしてわたくしからのボーナスコイン1枚、差し上げますよ~♪」 

 

ナオキ「はぁ~……よかったぁ~……」 

 

ジュン「信じてくれてありがとうございます」 

 

ナオキ「あ、はい。では、これが僕の番号です」 

 

ジュン「GMさん、ナオキさんを指名する」 

 

GM「かしこまりました。では、ジュン様。コールをどうぞ~」 

 

ジュン「5だ」 

 

GM「ヒットでございます~。ナンバーヒット!よってナオキ様のコインが2枚、そしてわたくしからのボーナスコイン1枚、差し上げますよ~♪」 

 

―――ギー 

ユキM「あ、ナオキさんとジュンさんのコインが1枚増えてる。ってことは」 

 

ユキ「ジュンさんを指名します!」 

 

GM「あら!ユキ様までお元気になられて!そしてジュン様大人気でございますね~♪では、ユキ様こちらへどうぞ~」 

 

―――バタンッ 

GM「では、ユキ様。コールをどうぞ~」 

 

ユキ「はい。えっと、6です」 

 

GM「ヒットでございます~。ナンバーヒット!よってジュン様のコインが2枚、そしてわたくしからのボーナスコイン1枚、差し上げますよ~♪」 

 

ユキ「ありがとうございます!えっと、じゃあどうぞっ」 

 

ジュン「ありがとう。7番だね、覚えたよ」 

 

ユキ「はいっ!」 

 

GM「……あの~。わたくし蚊帳の外ですごく寂しいですよ~」 

 

ジュン「コールは済んだんだ。出てかまわないな?」 

 

―――ギー 

GM「お待たせいたしました~。他に指名する方はおられますか~?」 

 

アツシM「ナオキがプラス1枚 。ユキがプラス3 枚。ジュンがマイナス1枚」 

 

カオルM「三人が手を組んだ……とみるべきかしらね」 

 

GM「みなさま~、静かですねー。もっと楽し(んでゲームを行いましょう♪)」 

 

―――ジリリリリリリリ(ベルによってセリフを遮られる) 

GM「なんなんですかっ!まったく!ベルまでわたくしの邪魔をしますか!そうですか!はいはい、コールタイム終了です!ではまた30分後に!」 

 

 

ジュン「改めて、協力してくれてありがとう」 

 

ユキ「いえいえ、そんな!私の方こそ助けていただいてありがとうございます」 

 

ナオキ「手間をかけてしまってすまなかったね」 

 

ジュン「いや、こちらからお願いしているんだ、当然のことだ。それに大きな収穫もあったよ」 

 

ナオキ「収穫、ですか?」 

 

ジュン「先ほど教えていただいた、お二人のナンバー。そして俺とマイさんの番号、すべて5~9なんだ」 

 

ユキ「……ん?……あ、マネキンさん!」 

 

ナオキ「1体だけ5~9だった……つまり」 

 

ジュン「ナオキさんの5 、俺の6 、ユキさんの7 、マイさんの8 、よってミケの番号は9だ」 

 

ナオキ「追加でコイン3枚ですか」 

 

ユキ「9コイン……あと1コインかー……」 

 

ジュン「あと一手か、それなら……」 

 

ナオキ「じゃあ、次はそれぞれ指名してない方を、その次はミケを。でいいのかな?」 

 

ジュン「いや、ミケの前にマイさんを指名してみよう」 

 

ナオキ「先にマイさんをかい?」 

 

ユキ「……なにか考えがあるんですよね?」 

 

ジュン「あぁ、俺の想像通りのやつなら……うまくいくはずだ」 

 

ナオキ「ジュン君がそういうなら、僕達に異論はないよ」 

 

ユキ「はい。着いて行きます」 

 

 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「みなさま、そろそろお疲れですか~。え?わたくし?わたくしは元気いっぱい夢いっぱいでございますよ~♪ではでは、6回目のコールタイムスタートです!」 

 

ユキ「ナオキさんを指名します」 

 

GM「はいは~い。では、コールプレーヤーユキ様、指名プレーヤーナオキ様、こちらへどうぞ~」 

 

 

 

―――ギー 

GM「お待たせいたしました~。他に指名する方はおられますか~?」 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「……コールタイム終了で~す。ではまた30分後に~」 

 

 

アツシM「チッ……あいつらが組みやがったせいで、狙えるやつがいなくなっちまった……。このままだと賞金5000万……。十分大金だが、あのカオルとかってクソ女に負けちまってる……」 

 

 

カオルM「チームを組んでなにかしてるみたいだけど、あたしの19枚には届くはずもないわ……。ふふっ、勝者ボーナスはあたしの物よ♪」 

 

 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「それではお待ちかね!7回目のコールタイムのお時間で~す♪」 

 

ジュン「俺はマイさんを指名する」 

 

マイ「えっ!?」 

 

GM「ほっほ~う。では、コールプレーヤージュン様、指名プレーヤーマイ様、こちらへどうぞ~」 

 

マイ「え?私ですか?え?え?」 

 

―――バタンッ 

GM「はーい、それでは、ジュン様。コールをどうぞ~」 

 

ジュン「マイさんすまない。番号は8だ」 

 

マイ「えっ!?うそっ!?なんで!?」 

 

GM「あーららー。もう反応で分かっちゃいますよねー。ヒットでございます~。ナンバーヒット!よってマイ様のコインが2枚、そしてわたくしからのボーナスコイン1枚、差し上げますよ~♪」 

 

マイ「なんで!?ちょっと待ってよ。なんでわかったの……?」 

 

ジュン「すまない。GMさん、あと2人指名が待ってるから出て構わないか?」 

 

GM「かしこまりました~」 

 

 

アツシM「なっ……マイのコインが6枚減り8枚。ナオキ・ユキ・ジュンはそれぞれプラス3枚……。なぜだ……何が起きた……?」 

 

マイ「ねぇ!アツシ君!どうしよう!私8枚になっちゃったよ!2000万円の借金だよ!?ねぇ!アツシ君!?」 

 

ジュン「……彼女さんが、大変なことになってしまいましたね」 

 

アツシ「っ!ジュン!てめぇ、何しやがった!」 

 

ジュン「なにって、簡単ですよ。ナンバーヒット、しただけですよ?俺たち3人で。さて、どうします?プラス分5コインありますよね?彼女さん、助けてあげないんですか?」 

 

アツシ「はぁ!?助けるだ?なんでだよっ!こいつの分はこいつで稼がせただろ!それを失ったのはこいつだ!俺はかんけーねぇ!」 

 

マイ「え……アツシ君……」 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「はーい、お二方いったんストップお願いいたしますよー。コールタイム終了で~す。ではまた30分後に~。では、ファイッ!」 

 

ジュン「……あらあらお可哀想に。マイさん、見捨てられてしまわれたみたいですね」 

 

マイ「ねぇ……アツシ君。お願い……助けてよ……」 

 

アツシ「離せっ!お前とはもう関係ねぇ!2000万と彼女、比べるまでもねぇ!お前レベルの女、2000万もありゃいくらでも手に入るんだよ」 

 

マイ「きゃっ……。アツシ君……待ってよ!なんでもする!なんでもするから!」 

 

アツシ「うぜぇんだよ!」 

 

 

ジュン「あーらら……。これは……、予想以上にひどいことになったな……」 

 

ナオキ「と、止めた方が良いんでしょうか?」 

 

ジュン「うーん……。いや、あの方が好都合だ。ユキさん、ちょっといいかな?」 

 

ユキ「あ、はい……」 

 

 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「コールタイム終了で~す。面白くなってきましたねぇ♪残すところあと1回!コイン数は【アツシ様 15枚】【ナオキ様 13枚】【マイ様 8枚】【カオル様 20枚】【ユキ様 9枚】【ジュン様 18枚】。ボーナスコイン10枚を手にするのはカオル様か、ジュン様か。楽しみですねぇ~♪ではまた30分後に~」 

 

アツシM「8回目のコールタイムが終わった……。マイのコインは変わらず8のまま。そして、ナオキ・ユキ・ジュンは、マネキンのミケを当てプラス3コイン」 

 

カオルM「さっきまでゲームに参加してるかすらわからなかったはずのジュンが、コイン18枚……。このあたしと2枚差……。それでもまだ私が勝っている。私の番号は知られるわけないし、負けるはずがないわ」 

 

 

 

ユキ「あの……、マイさん……大丈夫?」 

 

マイ「あ……ユキさん……。……ありがとうございます」 

 

ユキ「えへへ、私もまだマイナスなんだー……。ジュンさんがいろいろ頑張ってくれたんだけどねー」 

 

マイ「そ、そうですよ!わ、私を落としたのはあなたたちじゃないですか!何の用ですか!」 

 

ユキ「あっ……。えっと、その……ごめんなさい……」 

 

ジュン「あー……、えっと。マイさん、君と少し話をしたいんだけど、良いかな?」 

 

マイ「あなたまで!……なんですか。彼氏に捨てられて、2000万の借金をしたバカな女って笑いに来たんですか?」 

 

ジュン「いやいや、そんなことは思っていないよ。俺たちも負けないために必死なんだ。結果的に借金を背負わせることになってしまったことは、本当にすまないと思っているよ」 

 

マイ「……負けないために、そうですね。別に謝らなくていいです。私もナオキさんに同じことをしましたから……。だから、私には話したいことなんてありません。放っておいてください」 

 

ジュン「借金が無くなるとしたら、どうかな?俺たちから1コインずつ、計3枚をマイさんに支払う。これなら借金は無くなって、プラス1000万だ」 

 

マイ「え……?」

 

ジュン「もちろん、タダで、という訳にはいかないけどね。代わりに一つ、手伝ってほしいことがあるんだ。どうだろうか?」 

 

マイ「な、なにをすればコインをくれるんですか?」 

 

ジュン「まず先に、一つ質問させてもらっていいかな?」 

 

マイ「……なん、ですか?」 

 

ジュン「ありがとう」 

 

ナオキ「えっと、僕は最初にアツシ君にプレートを見せてもらったんだ、けれどその番号はアツシ君のものではなかった」 

 

マイ「あっ……、プレートの交換……。そっか、それで私の番号をわかったんですね」 

 

ユキ「うん。それでね、今もプレートは交換したままじゃないかな?」 

 

マイ「え……あ、はい。そうですね」 

 

ジュン「GMさん、この場合プレートを見せてもらうことは可能か?違反か?」 

 

GM「はいはーい。可能ですね。誰のプレートか言うわけではないのであれば問題ないです」 

 

ジュン「というわけだ。今もってる君のプレートを見せてほしい。代わりに俺たち3人から1枚ずつコインを渡そう。コインの受け渡しはコール後になるが、どうだろう?」 

 

ナオキ「計11枚で1000万の賞金だよ。悪い話ではないでしょう?」 

 

マイ「……それは」 

 

ユキ「彼氏さんに、あんなひどい事言われたままで終わってもいいんですか?一緒に見返しちゃいましょ?マイさんが借金を背負う必要なんてないですよ」 

 

マイ「……そう、ですね。わかりました。これです」 

 

 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「お待たせいたしましたー♪最後のコールタイムでございますー♪」 

 

ジュン「指名だ。アツシ!」 

 

GM「かしこまりました~。では、コールプレーヤージュン様、指名プレーヤーアツシ様、こちらへどうぞ~」 

 

アツシ「なっ!?なんで俺を……マイ!あっ……てめぇ!売ったのか!」 

 

―――バタンッ 

GM「では、ジュン様。コールをどうぞ~」 

 

ジュン「1だ」 

 

GM「ヒットでございます~。ナンバーヒット!よってアツシ様のコインが2枚、そしてわたくしからのボーナスコイン1枚、差し上げますよ~♪」 

 

ジュン「気づいたようだが、遅かったなー。プレート交換。良い手だが、その仲間を切っちまったのはお前だぜ?」 

 

アツシ「な……嘘だろ……俺が?この俺が…?」 

 

ジュン「GMさん、これをマイさんに」 

 

GM「確かに受け取りました。ジュン様のコインを1枚、マイ様に移動で~す♪」 

 

 

 

カオルM「あたしのコインは20枚。そしてジュンのコインも、20枚。このあたしと、あんな男が並んだって言うの?」 

 

ジュン「カオルさん、同点ですね。いろいろ手を尽くしたんですけど、勝てませんでしたよ。お1人で10コインも稼いだなんて、さすがですね」 

 

カオル「……ふんっ。あんたも、なかなかやるじゃない」  

 

―――ギー 

GM「アツシ様ー。暴れないでくださいませー」 

 

アツシ「なんでだ!なんでこの俺が!ふざけんな!こんなこと!!」 

 

GM「まだゲームは終わっておりませんよー?喚いてないで、どなたかを指名してヒットなさったらいかがですかー?」 

 

アツシ「くそっ!くそっ!」 

 

GM「えー、マイ様。マイさま~」 

 

マイ「あ、はい!」 

 

GM「こちらナオキ様、ユキ様、ジュン様からそれぞれコイン1枚でございます。お納めくださいませ~」 

 

マイ「あ、ありがとうございます!……あの!GMさん!」 

 

GM「はーい?いかがなさいましたかー?」 

 

マイ「この1枚はジュンさんにお返ししてください」 

 

―――ジリリリリリリリ 

GM「しゅぅぅぅうううりょぉぉぉおおおでぇぇぇえええす!」 

 

GM「いやぁ。お疲れ様でした!さっそく結果発表といたしましょう!」 

 

GM「【アツシ様 9枚】【ナオキ様 14枚】【マイ様 10枚】【カオル様 20枚】【ユキ様 10枚】【ジュン様 23枚】となりましたー!ぱちぱちー。23枚獲得し、見事1位に輝いたジュン様にはー!勝利ボーナスコイン10枚でーす!どんどんぱふぱふ!」 

 

カオル「うそ……なんでよっ!」 

 

GM「ジュン様ー。こちら、マイ様からコイン1枚のご返却と、ナオキ様あーんどユキ様からのコイン1枚、そーしーてー勝利ボーナスコイン10枚でございますよ~」 

 

ジュン「え?あ、ありがとうございます」 

 

マイ「ジュンさん!おめでとうございます!!」

 

ジュン「マイさん、これはいったい……」 

 

マイ「これならジュンさんが勝って、私も借金無しです」 

 

ジュン「でも、これはマイさんの賞金で……」 

 

ユキ「ジュンさん!本当にありがとうございました!」 

 

ナオキ「おめでとうございます!いやぁ~、みなさん考えてることは同じでしたね」 

 

ジュン「ユキさんにナオキさんも……、なんで俺に?」 

 

ナオキ「だって、同点じゃつまらないじゃないでしょう?」 

 

ユキ「カオルさんに負けたままじゃ悔しかったんだもん」

GM「では!皆様、最初にお貸ししたコイン10枚を回収させていただきますね」 

 

アツシ「ぐ……」 

 

GM「あらあら?アツシ様は、コイン10枚持っていらっしゃらない?困りましたねぇ♪1枚足りないようですねー?では!1000万円の借金♪おめでとうございまぁす♪」 

 

マイ「ねぇ……、アツシ」

 

アツシ「…マイ」 

マイ「あはは!良いざまね!2000万と彼女、どっちが大事?」 

 

アツシ「ぐ……」 

 

ジュン「うわぁ……」 

 

ナオキ「女って、怖いですね……」 

 

ジュン「あぁ、怒らせないようにしないとな……」 

 

GM「えー、では皆様。外にバスが待機しておりますので。お帰りはそちらにお乗りくださいませ。コインの換金も車内で行います。では、皆様。ごきげんよう♪」 

 

カオル「あれ……ちょっと!?このドアあかないわよ!?」 

 

ナオキ「え?あれ?本当だ……びくともしない……」 

 

GM「あぁ~♪言い忘れておりました~♪お帰りは左の扉からお一人様ずつ、コイン5枚を支払うことで扉が開くようになっておりますゆえ♪」 

 

カオル「はぁ!?ふざけるのもいい加減にしなさいよ!そんなの聞いてないわよ!」 

 

マイ「そうですよ!何も聞いてないですよ!それにコイン5枚なんてありません!」 

 

GM「そうですね~♪言ってないですもの~♪ゲームとは関係のないことですので、お伝えする義務はございません♪そ・れ・に、今わたくしがお教えしたのも、わたくしの善意なのですよ?ちゃんとこの館からの脱出方法は~、その扉に書かれておりますので~」 

 

ナオキ「消えた……。GMさん!?GMさーん!」 

 

ユキ「反応ない……ですね……」 

 

カオル「おとなしく払うしかないってことですの……?5000万……けれど、ここから出られないんじゃ答えは決まってますわね……。ふんっ、では皆様ごきげんよう♪」 

 

―――カチャン 

ジュン「GMの言ったことはホントみたいだな……。ここにも書かれてる……」 

 

ナオキ「それじゃあ、ここから出れるのは……ジュンさんだけ…?」 

 

ユキ「なんで……」 

 

マイ「そんな……」 

 

ジュン「おい!GMさん、今コインの受け渡しは可能か?……沈黙は肯定でいいな!」 

 

ナオキ「え……」 

 

マイ「コイン…5枚……」 

 

ユキ「でもこれは……ジュンさんの賞金で……」 

 

ジュン「俺の気が変わらないうちに持って行ってくれ。……なんてな。一緒にこのゲームを乗り切った仲間だろう。マイさんも。最後だけだが、このコインが手に入ったのは君が協力してくれたからだ」 

 

ナオキ「あはは、カッコつけて渡したはずの1コインが返ってきてしまいましたね」 

 

ジュン「いや、みんなの気持ちのおかげで勝つことが出来たんだ。本当にありがとう」 

 

ユキ「こちらこそ、本当にありがとうございます」 

 

マイ「帰ったら、何かお礼をさせてください!……5000万円分も、できることはないですけど……、気持ちだけでも!」 

 

ユキ「私も!是非!」 

 

ジュン「あはは、ありがとう。じゃあ…そうだなぁ、料理でも作ってくれるかい?」 

 

マイ「はい!任せてください、お料理は自信ありますよ♪」 

 

ユキ「私は、料理は苦手ですけど……。あ!マッサージは得意です!」 

 

ジュン「あはは。じゃあ、それでお願いしようかな」 

 

ユキ「はい♪」 

 

ジュン「……それと、アツシ!これはお前の分だ。ここに置いておくぞ。あとは好きにしろ」 

 

 

 

GM「いやぁ~面白かったですねぇ♪カオル様4000万円、ジュン様1000万円、債務者0 。どうですかー?マスター。今回のゲームは?……えぇー、結構頑張りましたのに~。けど、約束の回数は次で最後ですよね~♪わたくしの最後のGM。ゲームもド派手に行きますよ~♪」 

 

 

 

 

 

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どうも、るいんです(。◕ˇдˇ​◕。)/

『ナンバーヒット』初公開から3年半、ちょこちょこと表記の間違いなどのご指摘を頂き、修正を行っていました。が、この度、台本の流れ自体を変更しなければいけないミスが発見されました。 

これまでご使用していただきました皆様、本当に申し訳ございませんでした。 

ミスの修正、そして、全体的な修正も行いましたので、今後はより一層楽しんでいただけるかと思います。 

どこがどう変わったか、分かるかな?

まだまだ至らぬ点も多いと思いますが、今後もるいんの台本をよろしくお願い申し上げます。 

2019.4.18 

 

 

はむすたーが本体です(`・ω・´)

るいんの台本や音声作品などを置いています。

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