私の大好きな人は女の子でした
【私の大好きな人は女の子でした】
♀2人 計2人 20分
ハナ ♀
小柄で見た目が若く、10代に見られがち。実年齢は25歳のフリーターの女性。
よく帽子を被っており、髪もそこまで長くなくまとめていること、中世的な顔と、あまり主張の無い胸のせいで、男の子と間違われる事もある。(ショタっぽい)
声は普通に女の子(可愛い系)
アキ ♀
20歳の大学生だが、背が高く、かっこいい。
そのため、男に間違われてホストの勧誘を受けることもしばしば…。
可愛いものが大好きだが、自分には似合わないと思っている。
その反動か、可愛い男の子、特にショタに目がない。
―――――――
ハナ ♀ :
アキ ♀ :
―――――――
アキ「…んー?ここ……どこ?」
ハナ「~♪~♪」(鼻歌・遠くで)
アキ「っ!?誰かいるのっ!?…え?ここ…、ホテル…だよね…?」
ハナ「あ、おはよ。起きてたんだ」
アキ「ハ…ナ…?」
ハナ「アキも入るー?やっぱり大きいお風呂は気持ちいいよね♪」
アキ「あ…、そっか…。私…」
ハナ「んー?どうしたのー?…あ、一緒に入りたかった?私は別にもう一回入ってもいいよ?一緒に」
アキ「したん……だよね?」
ハナ「なにをー?」
アキ「えっと…、その…」
ハナ「もぅ…。んっ…んんっ…」(唇を奪う)
アキ「んんっ―――!」
ハナ「んっ……。嫌だった?それとも…、もう一回する?」
アキ「し、知らないっ!?」
ハナ「やっぱりアキ可愛い。あ、今日も一日付き合ってくれるんだよね?アキの洋服見に行こっ♪可愛いやつ♪」
アキ「ばか…」
―――少し戻って
ハナM『アキと初めての出会ったのは、つい数日前のこと……』
アキ「あ、別にそういうの、興味ないんでー。……はぁ、何が『ホストになったら絶対売れる』…よ。性別間違えてますよー」
アキM『私はよく、周りからイケメンと言われてしまう。可愛いのは似合わないから、男物の服ばっかりになっていく。でもね?私も女の子なんだよ?だからその反動かな…、可愛い子が大好きで。それはもちろん異性に対しても…』
ハナ「はぁ…、もうやだなぁ…。今日もミスばっかり…。なんで私ってこんなにダメなんだろ…」
アキ「なにやってるんだろ……早く帰ろ…―――」
ハナ「あ、もうこんな時間!?やばっ!?次のバイト―――」
―――曲がり角でぶつかる
ハナ「きゃっ!?」(ぶつかって尻もちをつく)
アキ「わっ…っと……。あ、ごめんなさい。ぼーっとしてて。」(よろめくが倒れはしない)
ハナ「あ…すみませんっ…」
アキ「あ、いや。こち、ら、こ…そ」
ハナ「んー??」
アキM『目の前にいたのは、超タイプの可愛い男の子。いわゆるショタっ子!突然の出会いに、私の時間が止まりそうになる…』
アキ「あ、ううん。ごめんね。大丈夫?立てそう?」
ハナ「あ、はい。大丈夫で―――んっ!!」(足をくじいている)
アキ「!どこか痛めた…?」
ハナ「ちょっと、足を……」
アキ「立てそう…でハナいよね。どこか座れる場所……あ、ちょっとごめんね?」
ハナ「え?あっ、えぇっ!?」(お姫様抱っこで持ち上げられる)
アキ「んっ、しょ…。ほんとごめんね。座れるところに運ぶだけだから」
ハナ「あ…いえ…。ごめんなさい」
アキ「おろすね?ん…しょ…と…。ほんとごめんね。お姫様抱っことか恥ずかしかったよね」
ハナ「そんな…ことは……ないです…」
アキ「あ、そうそう。何か急いでたんじゃないのかな?」
ハナ「あ…バイト行かなきゃ!…っ!?!?」
アキ「ダメだよ。ケガしてるんだからっ…」
ハナ「でも、遅刻しちゃうから…」
アキ「スマホある?お店に電話できるかな?」
ハナ「え、あ、はい。できます」
アキ「かけてもらえるかな?うん。…じゃあ代わって貰えるかな?」
ハナM『なんでこの人はこんなにカッコいいんだろう…。バイト先の店長に、状況を伝えて謝罪をしてくれている彼を、ただぼーっと見つめていることしかできなくて…。なんだか、夢でも見ているような…。そんな気持ちになる…』
アキ「はい。ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。では、お電話変わりますね」
ハナ「え、あ……。はい、後でまた連絡します。ありがとうございます。…はい、お疲れ様です、失礼します」
アキ「…じゃあ、ちょっと待っててね。タクシー呼んでくるから」
ハナ「えっ、いえ、その。私が急いでてぶつかったのに…」
アキ「いや、私が怪我をさせてしまったのですから。これぐらいは」
ハナ「あっ…行っちゃった…。いいのかな…。はぁ…ほんと何やってんだろう…。いろんな人に迷惑ばっかりかけて…。それに比べて、さっきの人…。かっこいいなぁ。まさに大人って感じで…。はぁ……私ってなんにもできない。もうやだな……」
ハナ「はぁ……」
アキ「ただいま、一人にしてごめんね?って…、大丈夫?!」
ハナ「ふぇっ!?あ…はい」
アキ「そんなに痛む…?」
ハナ「あ、えっと、違うんです。ちょっと、その…」
アキ「ちょうどすぐそこにタクシー居たから、どうかな?立てそう?」
ハナ「は、はい!……なんか、いろいろとすみません」
アキ「もう…。そんなに謝らなくていいよ。とりあえず病院に行かないとね」
ハナ「カッコいいですね…」
アキ「ん?何か言った?」
ハナ「えっ!?あ、いえ、何でもないです…」
ハナM『私の怪我は折れたりしているわけではなかった。全治1週間のただの捻挫。バイトの店長に伝えると、『一週間休んで良いよ』って言われた…。そうだよね、普通でもお荷物なのに、動けないのろまなお荷物なんてもっと要らないもんね…。なんて、落ち込んでる余裕は全然なくて……。だって…、今日私は、理想の王子様に出会ってしまったから』
アキ「あ、いたいた!ごめんね。待たせちゃったかな?」
ハナ「い、いえっ!全然…。私も今来たところなので…」
アキ「待ち合わせここで大丈夫だった?もう歩けるの?」
ハナ「全然大丈夫ですよ!折れてもなかったですし!っっ!!…えへへ、ちょっとまだ痛みますけど……」
アキ「バカ…何やってんのさ…。じゃあ、そこのカフェでも入ろっか」
ハナ「…ごめんなさい」
アキ「ずっと謝ってばっかりだよ?怪我させたのは私なのに」
ハナ「でも、ほんとにこの怪我は、私が勝手に怪我しただけで…その…、あの…、アキさんは悪くないから…」
アキ「アキでいいよ。代わりに私もハナくんって呼んでいい?」
ハナ「く、ん…?」
アキ「ごめん、ちょっといきなりすぎたかな?」
ハナ「あ、いえいえ。大丈夫です」
ハナM『事故から2日後、怪我のお詫びをしたいとアキさんから誘ってくれて、今日はデートです。デートって勝手に私が思ってるだけなんですけど…』
アキ「好きなもの頼んでいいからね?今日はおごりだから」
ハナ「あ、でも悪いです。病院代も出して頂いたのに…」
アキ「そんなの当たり前でしょ?私が怪我させちゃったんだから」
ハナ「じゃあ…、これで…」
アキ「これでいいの?って、一番安いやつじゃん。もぅ…本当は?」
ハナ「え…あ…うー…。これ…です」
アキ「はい、よろしい。じゃあ、これとこれ、あとこれ2つお願いします」
アキM『この事故は運命だと思った。だってこんな可愛いショタっ子と出会わせてくれた。怪我をさせちゃったのは本当に悪いことをしたなぁと思うけれど、でもそれを口実にデートに誘えたから、私的には超オイシイ♪でもきっと、私とは正反対な、可愛い彼女とか居るんだろうなぁ…』
ハナ「んーっ!おいしぃ♪」
アキ「ふふっ、その笑顔見れるだけで、おごりがいがあるね。お詫びにおごってるのに、これじゃあお詫びにならないよ?」
ハナ「え、あっ…ちょっと…見ないでください…///」
アキ「ごめんごめん」
ハナ「からかってますか…?」
アキ「えー?そんなことないよ?」
ハナ「んー……、えいっ!はむっ」
アキ「あ、それ私の」
ハナ「隙ありです」
アキ「はぁぁ~…ずるい。いいよ、全部食べな~」
ハナ「えへへ、ありがとうございま~す。ん~、やっぱりここのケーキすっごく美味しいですね♪ずっと食べてみたかったんですよー」
アキ「そっかそっか、それはよかったよ」
ハナ「あ、お礼言ってなかったでしたよね!?ありがとうございます。こんな私のためにいろいろとすみません」
アキ「もう…。だからなんで謝るのってさっきも言ったよー?」
ハナ「ごめんなさい…」
アキ「ほらまた」
ハナ「あ…」
ハナM『アキさんはカッコよくて、優しくて、まさに王子様♪でも、もうちょっと頑張ってくれてもいいのになぁ…なんて。わがままだもんね。来てくれないなら、私から行けばいいだけだよね。うん。大丈夫。……がんばれっ、わたし」
アキ「こんな時間までありがとうね。楽しくて話過ぎちゃったね」
ハナ「……やだ」(小声で)
アキ「あ、そうだよね。ごめんね。足、怪我してるのに一人で帰しちゃだめだね。家の近くまで送らないとね」
ハナ「…あ、そっか」(小声)
アキ「歩けそう…?案内してくれるかな?」
ハナ「うん。……うちまでくる?」
アキ「えっ!?あ、いや、それは」
ハナ「えへへ、冗談だよー。うちはねー、あっちの方だよ」
アキM『ハナには何度も驚かされる。可愛くて、ずるくて、私の心をぐちゃぐちゃにかき回していくんだ……。もちろんショタおねも好きだけど、好きだけど、心の準備が間に合わないよ……」
ハナ「…はぁ……はぁ……」
アキ「大丈夫?歩くのつらい?」
ハナ「…んー…ちょっと痛いかも…」
アキ「そっか、じゃあちょっと休もうか…」
ハナ「座りたい…」
アキ「座れる場所…え、ここってラブホ街……?」
ハナ「…行きたいの?」
アキ「え、いや、そうじゃなくて…」
ハナ「いいよ?」
アキ「え、それは…」
ハナ「アキさんとなら…いいよ?入ろ?」
アキ「は、はい……。……そんなのずる過ぎるって(小声)」
ハナM『大胆過ぎたかな…?ううん、大丈夫!きっと大丈夫!引かれてない…よね?…もう、なるようになれだよっ!』
アキ「えーっと…。こういう所はよく来るの?」
ハナ「え…、アキさんはよく来るんですか?」
アキ「え?いや…。まぁ…初めてじゃないけど…」
ハナ「……んっ」(キスをする)
アキ「ちょっ!?んんっ!?」
ハナ「逃げないで…」
アキ「ハナくんっ!?ダメだよ…」
ハナ「ハナって呼んで…」
アキ「ハ、ナ…。だって足、痛かったんじゃ…」
ハナ「あ…。もぅっ、そんなこといいのっ!こっち見てよ……」
アキ「あ…その…。は…い…。結構…大胆、なんだね…」
ハナ「…じゃあ、こうしたらアキさんも大胆になってくれますか?」
アキ「ちょっ!?脱いじゃだ……め……。え……」
ハナ「女の子にここまでさせといて、何もしないの?」(下着姿になる)
アキ「え…?ちょっと待って……え……」
ハナ「ここまで来て、もう待てないよ。アキさんも…脱いで…」
アキ「ダメだって…、私たち!!!」
ハナ「え…?あれ…」
アキ「…っっっ///」
ハナ「この膨らみ…?えっ!?アキさんって…」
アキ「女の子同士……だよ」
ハナ「うそ…でしょ…。あ…でも…。え…?もしかしてアキさん…も…、私のこと…」
アキ「ごめんなさいっ…。ずっとハナくんのこと、可愛い男の子だと思ってて…」
ハナ「…だから、くんって呼んでたんだ…。そっか…」
アキ「ごめんなさいっ!女の子だもんね。えっと…、ハナ…ちゃん?」
ハナ「アキさんはさ、私のこと、何歳だと思ってる?」
アキ「え…?…中学生、ではバイトは出来ないもんね。高校生とか?」
ハナ「ふーん…そっか…。じゃあ未成年とイケないこと…、しようとしてたんだね」
アキ「ん…ハナちゃん?近いよ…?」
ハナ「私の好きになった王子様は女の子でした。なんて…どこの少女漫画よ…。でも好きになったことに嘘はないもん。……アキが女の人でも、私は、いいよ?」
アキ「やっ…だめ…」
ハナ「あんなにカッコ良いアキさんが、ほんとは女の子で、こんなに可愛いなんて、もっと好きになっちゃうじゃん」
アキ「…ハナちゃん、さっきまでとキャラが」
ハナ「だって、アキが何もしてくれないから…」
アキ「それは、だって…」
ハナ「私が女の子だったら、嫌いになる?」
アキ「え、別に…そういうわけでは、ない…けど…」
ハナ「えへへ、私もアキが好きだよ♪」
アキ「あっ…。んっ…」
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この台本は、友人が百合ボイスドラマやってみたい!と言っていて、そういえば百合は書いたことなかったなぁ…ということもあって、書いたものです!
るいんの百合処女作です。(*ノωノ)テレ
良ければ、可愛いお二人が演じてくれたこちらも聞いてみてね♪
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