天使くんと悪魔ちゃん

【天使くんと悪魔ちゃん】 

※R-15です 

 多少のエロ表現を含みます 

 苦手な方はこちらをどうぞ るいんの台本一覧 

 

♂2人 ♀1人 計3人 

~15分 

 

ワタル ♂ 大学生 

彼女出来たこと無し 

友達も多いわけではない、地味系 

入試の時に一目惚れした女の子(姫宮さん)と偶然にも同じゼミになり、少しだが話したりするようになる 

 

てんくん ♂ 

ワタルにだけ見える、ワタルにアドバイスをする天使 

優しく真面目で、真っ直ぐ 

実はあっちゃんと・・・ 

 

あっちゃん ♀ 

ワタルにだけ見える、ワタルにアドバイスをする悪魔 

自分の欲望に忠実 

実はてんくんと・・・、でも不満があるらしい 

 

姫宮さん ♀ 大学生 

ワタルの一目惚れの相手 

※あっちゃんと兼ね役 

 

 

――――――――――――――――― 

ワタル   ♂ : 

天使    ♂ : 

悪魔&姫宮 ♀ : 

――――――――――――――――― 

 

姫宮「あっ!ワタル君、ちょっと今時間あるかな?」 

 

ワタル「あっ・・・姫宮さん。どうしたんですか?」 

 

姫宮「くすっ。もう・・・、いっつも言ってる気がするけど、私たち同い年でしょ?なんで敬語なの?」 

 

ワタル「えっ、あ、いや・・・その・・・」 

 

姫宮「えーっと・・・、ごめんね?大丈夫だよ。癖とかあるもんね!あっ、それでね。これなんだけど・・・。先輩から、ワタル君が詳しいって聞いたんだけど、わかる?」 

 

ワタル「え・・・あ・・・。あぁ、これですか。それなら図書室に良い資料があったはずですよ。あとは、ゼミ室にもあったはずです・・・。良ければ明日持ってきましょうか?」 

 

姫宮「え?いいの?・・・じゃあ、お願いしちゃおっかな。今度ジュースでも奢るね?」 

 

ワタル「いや、別に大したことじゃないし・・・」 

 

姫宮「ううん。すっごく助かるよ。ありがとね!じゃあ、またね」 

 

ワタル「うん、また明日。・・・はぁ、緊張した・・・」 

 

ワタル「やっぱり、姫宮さんは可愛いな・・・。こんなボクに話しかけてくれる。はぁ・・・いいなぁ・・・。彼氏とかいるのかな?でもそんな様子はないし・・・」 

 

ワタル「明日聞いてみようかな・・・。いや、むりむりむり!そんなの絶対できないよ。・・・はぁ」 

 

悪魔「やりたいんでしょ?襲っちゃえばいいじゃない」 

 

ワタル「や、やりたいって!?何言ってるのさ急に!」 

 

悪魔「自分のモノにして、やっちゃいたいんでしょ?」 

 

ワタル「べ、別にそーゆーつもりじゃ・・・」 

 

天使「いやいや、まずはもっと仲良くなるところから始めるべきだよ」 

 

ワタル「そりゃ、仲良くなれるならなりたいよ・・・」 

 

悪魔「何言ってるのよ?そんなこと言ってるから何も進まないんでしょ?」 

 

天使「一歩ずつでいいんだよ。まずは自分から話しかけたりとかね」 

 

悪魔「そんなことしてちゃ、他の人に先越されちゃうじゃない」 

 

ワタル「てか、なんなんだよっ!いきなり出てきて!」 

 

天使「ひどいな。僕はワタル君を助けるために居る、天使じゃないか。忘れてしまったのかい?」 

 

悪魔「あたしは悪魔よ?特別にあっちゃんって呼んでもいいわよ?」 

 

ワタル「そんなことは知ってるよ!ここは大学だよ!?他の人に見られたらどうするのさっ」 

 

天使「それは大丈夫だよ。僕達のことは、キミ以外には見えていないから」 

 

悪魔「そーそ。周りから見れば、ひとりで喋ってる変なオタクがいるなって感じよ」 

 

ワタル「っっっ!?」 

 

 

―――帰宅 

天使「まぁまぁ、そんなに怒らないでくれよ。周りに人はいなかったんだし、大丈夫だと思うよ?」 

 

ワタル「はぁ・・・もうやめてくれよ。そもそも、なんで君たちはボクの前に現れるんだよ・・・?」 

 

悪魔「だーかーらー。あんたを助けるためって言ってるでしょ?あの娘とやるためのアドバイスをしてあげてるの。感謝しなさい?」 

 

天使「やるだなんて・・・はぁ・・・。なんでキミはそーゆーことを平気で言うんだ・・・。仮にも女の子だろう?もっと慎みをだね」 

 

悪魔「なによ?こんなにキュートで可愛い子が男に見えるって言うの?あたしは、悪魔。欲望のままに生きるのがあたしよ」 

 

天使「いや、キミは美人でカッコいいの方が当てはまるだろ?」 

 

悪魔「それ褒めてるわよ?そんな風に思ってくれてたのね、嬉しいわ」 

 

ワタル「ほんとに何しに出てきてるのさ・・・」 

 

天使「それはもちろんキミのために」 

 

悪魔「姫宮さんとやらせてあげるって言ってんのよ?」 

 

ワタル「いや、あの・・・待ってよ。そりゃ・・・姫宮さんはすごくかわいいし・・・。付き合ったりできたらな・・・とかは、思うけど・・・」 

 

天使「健全なお付き合いをしたいんだよね?」 

 

悪魔「肉欲に溺れたいんでしょ?」 

 

ワタル「えーっと・・・その・・・」 

 

悪魔「欲望のままに、あの子をめちゃくちゃにしたいんでしょ?」 

 

天使「少しずつ仲良くなって、恋をして、愛を深めていきたいんだよね?」 

 

ワタル「・・・そりゃ、少しはそーゆーえっちなことも興味はあるよ・・・」 

 

悪魔「ほらっ!本能には逆らえないのよっ」 

 

ワタル「で、でも!ちゃんと仲良くなって、お付き合いして・・・っていう。無理やりとかは違う・・・から」 

 

天使「あぁ、それでいいんだよ。そうだな。まずは、自分から話しかけてみてはどうだい?」 

 

悪魔「なによ・・・。目的は同じでしょ。めんどくさいじゃない」 

 

天使「それだけが目的ではないってことだよ。なんでキミはそれがわからないのかな?」 

 

ワタル「あぁ・・・もう、ケンカしないでくれよ。・・・でも、自分から話しかける、か。んー・・・」 

 

天使「そう。ほら、例えば明日。せっかく会う約束をしているんだから、自分から話題をふったりとか」 

 

悪魔「別にわかんないわけじゃないわよ・・・。じゃあそうね・・・、デートに誘うとか?」 

 

ワタル「デートっ!?」 

 

悪魔「驚き過ぎよ。したいんでしょ?誘えばいいじゃない」 

 

天使「あはは・・・。それはきっとワタル君にはまだ難しいだろうね」 

 

ワタル「う、うん・・・。でも、話しかけるのは頑張ってみるよ」 

 

天使「そうだね。ご飯やお茶に誘うとか」 

 

ワタル「ご飯・・・」 

 

天使「んー・・・それが難しかったら、サークルのメンバーで遊びに行くように誘ってみるとかはどうだい?」 

 

ワタル「みんなを誘ったりできるかな・・・」 

 

悪魔「あんたほんとに付き合ったりしたいの?そんなんで付き合えるわけないじゃない」 

 

天使「あっちゃん。その言い方はひどいと思うよ?」 

 

悪魔「本当のことでしょ?自分から何もしない癖に、夢ばっか見てさ・・・」 

 

ワタル「ボクだって、好きでこうじゃないよ!話しかけたいし・・・、デートだって誘いたいよ!」 

 

悪魔「へー。ちゃんと喋れるじゃない。そうやって、自分の気持ち言えばいいじゃない?」 

 

ワタル「でも、怖いじゃん・・・。断られたり、嫌がられたら・・・」 

 

悪魔「はぁ・・・。そんな、なよなよしてるからダメなんでしょ?ほら、さっきみたいにはっきり言いなよ?男らしくさ」 

 

ワタル「え・・・あぅ・・・。ごめんなさい・・・」 

 

天使「あっちゃん。人それぞれタイプってものがあってね・・・?」 

 

悪魔「あんたもあんたよ!!優しくて真面目で、相手のこと考えれる良い人よね。でもそれだけ・・・」 

 

天使「え・・・」 

 

悪魔「何もかも相手任せ。自分からは動かないじゃない」 

 

天使「それは、そうした方が幸せになれるだろう?幸せになってもらえれば、僕も幸せに・・・」 

 

悪魔「そりゃ楽しいわよ?望めばくれるもの・・・。でも、もっと求めて欲しいって思っちゃだめなのっ!?」 

 

天使「え?」 

 

悪魔「てんくんの真面目なとこは好きよ?あたしにはなかったところだもん・・・」 

 

天使「あっちゃん?どうしたんだい?」 

 

悪魔「でもね!いっつもあたしから・・・。てんくんからは何もないじゃない・・・」 

 

ワタル「え・・・?あの・・・え?」 

 

天使「そ、それは・・・ごめん」 

 

悪魔「ごめんってなに・・・?いいよ・・・もういいっ」 

 

天使「勝手に話を終わらせないで」 

 

悪魔「もういいでしょ・・・。てんくんはあたしに合わせてくれてただけ・・・。ごめんね・・・あたしのわがままに付き合わせて・・・」(泣き) 

 

天使「違う・・・。ごめん、そんな風に思わせて。気付けなくてごめん」 

 

悪魔「あたしが悪いの・・・。ごめんね、あたしみたいなのに付きまとわれて、迷惑だったよね・・・」 

 

天使「そんなことは思ってないよ。違うんだ、悪いのは僕だ。言い訳にしかならないけど、僕はいままで誰かのために、誰かを幸せに導くために生きてきた。自分が幸せになるために行動したことなんてなかったんだ・・・」 

 

悪魔「そうね・・・。てんくんは、天使だもん。それが普通のことでしょ・・・?」 

 

天使「あぁ。でも、今は違う。まだ、その・・・うまく言えないけど、違うんだ」 

 

悪魔「何が違うのよ・・・。あたしが喜ぶから、幸せになるから答えてくれてただけでしょ?それが・・・それが・・・天使の役目だもんね・・・」 

 

天使「ちがう!あっちゃんと居たのは僕の意志だ!そうじゃなきゃ・・・掟を破って悪魔と一緒になったりなんか、しない」 

 

悪魔「掟・・・?」 

 

天使「そうだよ。天使の掟に『悪魔と親しくしてはならない』ってあるんだ。だから天使は悪魔のお願いは聞かない。悪魔を喜ばせようとなんてしないんだ」 

 

悪魔「じゃあ・・・なんで・・・」 

 

天使「好きだから・・・。僕はあっちゃんが好きだから!大切だから!・・・僕があっちゃんと居たいんだ。・・・もっと求めていいのかな?」 

 

悪魔「っ///ばかっ・・・もっともっと求めなさいよっ!」 

 

天使「あっちゃんも僕のこと好き?」 

 

悪魔「好きよ・・・。好きだから、こうしてるんでしょ・・・?」 

 

天使「良かった・・・。んっ・・・ちゅっ・・・んんっ・・・(リップ音)」 

 

悪魔「んっ・・・んゅ・・・。あっ・・・、てん・・・く・・・」 

 

天使「なーに?求めていいんだよね?」 

 

悪魔「ひゃんっ・・・ばかぁ・・・。でもうれしい・・・」 

 

ワタル「ちょっと!!!完全にボクのこと忘れてるよね!?!?」 

 

悪魔「あら?まだ居たの?あんっ・・・、もぅ・・・。そんなにあたしが欲しかったの?」 

 

天使「ずっと、こうしたかった。あっちゃんが欲しかったよ?」 

 

ワタル「人の家で何やってんだよ!!!もう消えろよ!!!・・・ボクの相談はどうなったんだよ・・・。明日どうすれば・・・」 

 

天使「そんなの、こんな風に・・・」 

 

悪魔「ああんっ!てんくっ・・・だめっ・・・」 

 

天使「押し倒しちゃえばいいんだよ?」 

 

ワタル「出来るかぁぁぁああああ!!!!」 

 

 

 

 

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