ラーメンは世界を救う(♂×♀)
【ラーメンは世界を救う】(♂×♀)
♂1人 ♀1人 計2人
~15分
※比率差分あり
A
B
※セリフ内のA・Bには演者様の名前を入れてください。
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A ♂ :
B ♀ :
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A「やばいやばいやばいやばい!」
B「きゃっ!?なんだ・・・Aか」
A「やばいんだよ!世界が滅ぶんだって!」
B「あーもう、なによ。落ち着いて!」
A「落ち着ける訳ないだろっ!世界が滅ぶんだよ!?もうプリンも食べれなくなるんだよっ!?」
B「いや、プリン食べれないってなにさ」
A「世界が滅んだら、プリン作れなくなるだろ。ほらっ!プリン食べれなくなるじゃんか!」
B「世界が滅んだとしたら、プリンを食べるAも死んでるからね?」
A「え?俺死ぬの?俺死ぬの!?」
B「分かってなかったのね・・・」
A「じゃあじゃあ!ケーキもチョコレートも食べれないのか!?」
B「待って待って。そもそも世界は滅ばないから。まったく・・・どこ情報よ」
A「このわからずやっ!」
B「は?」
A「だから、こ・の・わ・か・ら・ず・やー!」
B「聞こえなかったわけじゃないのよ・・・。はぁ・・・、Aに何がわかってるんだか・・・」
A「なんだよー。じゃあBには何が分かるって言うんだよ」
B「少なくともAよりはいろいろ知ってると思うけど?」
A「ぐ・・・何も言い返せないだろっ!そーゆーのいじめって言うんだぞっ!?」
B「あーはいはい」
A「みなさーん!ここにいじめっ子がいますー!Bにいじめられましたー!」
B「ちょっと、やめなさい!誰かが聞いてたらどうするのよ!」
A「むぐっ!?んんーんーーー!」
B「そもそも、何しに来たの・・・?」
A「ぷはっ!やめろよっ、口塞いだら息できなくなるだろ!?」
B「口しか塞いでないでしょ」
A「俺えら呼吸はできないよ!?」
B「鼻呼吸だよ・・・」
A「あ、そっちか」
B「はぁ・・・。もう帰りなよ」
A「やだよ」
B「なんでよ・・・」
A「だからヤバいんだって!」
B「だから世界は滅びないって」
A「なんでそんなこと言いきれるんだよ?」
B「そんな簡単に滅ぶわけないでしょ」
A「そんなんじゃ信用できないだろ。ただの勘じゃねーか」
B「はぁ・・・。じゃあ、Aは確固たる根拠があるって言うの?」
A「そうだよ。だから困ってるんだろ」
B「じゃあその根拠はなに?」
A「駅前にさ、寂れた商店街あるだろ?」
B「まぁ、あるわね」
A「そこに、スゲーよく当たる!って噂の占い師のいる店があるんだよ」
B「へー。そんなに噂になってるんだ?私、そーゆーのは疎いからさ」
A「いや、噂になってるかは知らないよ」
B「え?Aが言ったでしょ。よく当たるって噂の占い師って」
A「あぁ!それは、店の名前だよ。看板に、『スゲーよく当たる!って噂の占い師のいる店』って書いてあったんだよ」
B「・・・自称って事?・・・全然信用できないわね」
A「いやいや、自分からそれだけ言えるってことはそれだけ自信があるって事だろ?」
B「なるほど・・・こーゆーバカが釣れるわけね・・・」
A「話進めるぞー?」
B「はぁ・・・、どうぞ」
A「でも、ほんとに凄かったんだって!なんでもズバズバ当てちゃうんだぜ?」
B「へー。どんな事当てたのよ?」
A「まずは血液型を当てられて、今日の運勢はあまり良くないってさ。ラッキーアイテムは塩ラーメンだった」
B「それただの今日の血液型占い・・・」
A「だから、帰りに豚骨醤油ラーメン食べてきたよ」
B「塩じゃないのね・・・」
A「しょうがないだろ、豚骨醤油の気分だったんだよ」
B「まぁいいわ・・・。他には?」
A「えっと、年齢、身長、体重、住所に名前、恋人の有無から犯罪歴まで全部当てられたよ」
B「それは凄いわね・・・。てか、もうそれストーカー・・・?」
A「えっ!?そうなのかな!?」
B「いや、冗談だけど・・・。それを、ほんとに当てたなら怖いね・・・」
A「だろ!?まさか、ファミレス行って無銭飲食したことまでばれてるとは思わなかったよ」
B「え?何やってんの!?占いする前に警察行きなさいよ!」
A「大丈夫だよ。未遂だから」
B「未遂・・・?じゃあちゃんと払ったの?」
A「いや、妄想の中でいろいろ食べて、水だけ飲んで帰った」
B「・・・この子ブラックリスト入りしてるわね」
A「でも凄いだろ!?あの人は本物だって!」
B「まぁ・・・確かに。そこまで正確に当ててるなら、興味はあるかな・・・」
A「他にもいろいろ教えてもらったんだよ。明日からしばらく雨降るとか」
B「それは天気予報見ればいいんじゃないの?」
A「だから、出かけるなら雨具を持って行った方が良いってさ」
B「情報薄すぎないかしら!?」
A「こんなことも聞いたよ。願い事、時間はかかるが必ず叶う。失せ物、意外な所にあり。商売、気を付けてすれば吉。旅立ち、ひかえよ」
B「それ、おみくじ・・・」
A「ちなみに末吉だった」
B「完全におみくじじゃない!」
A「なんだよ。全然信じてないじゃないか」
B「信じるも何も・・・」
A「じゃあとっておき!結婚相手には5年後に出会うらしいんだけど、結婚するのはさらに5年後なんだってさ」
B「それはまたずいぶん先ね」
A「ほんとだよな・・・。でも10年後に結婚できるってのは希望だな!」
B「まぁその希望も、世界が滅ぶなら無いんだけどね?」
A「そうなんだよぅ・・・どうしよう・・・」
B「どうしようって言われてもね・・・。じゃあその店の事詳しく教えてよ」
A「いいよ。えっとね、寂れた商店街の真ん中あたりに、すっごく派手な看板があるんだよ」
B「寂れた商店街には場違いすぎるわね・・・」
A「でも、すごく目立ってるよ。でね、まず階段を降りていくんだ。そしたら、扉があるから入るだろ?」
B「地下にあるのね」
A「扉を入ったところに受付があって、紙とペンを渡されるから横の待合室で記入するんだよ」
B「記入?何を書くの?」
A「病院とかでも書くだろ?名前とか年齢とか、なんで来たのか、とか」
B「は・・・?」
A「んで、それがまぁ大体30分ぐらいかかるんだけど。書き終えたら」
B「ちょっと待って!それ書いたの?」
A「書いたよ?書いてくださいって渡されたのに書かないわけないでしょ?」
B「最初に占い師に当てられたことは?」
A「もう忘れたのかよ。だから、名前、年齢、住所に血液型とか」
B「それ、紙に書いたんだよね?」
A「書いたよ・・・。あぁぁああああ!!!」
B「当てたじゃなくて、自分で教えてるじゃない・・・」
A「まじかぁ!そーゆーことだったのかぁ!!!」
B「30分もかけてしっかり自分のこと教えてるんだから、それはなんでも知ってるでしょうね・・・」
A「じゃあ・・・、あの占い師は偽物・・・?」
B「ほぼ間違いなく、そうね」
A「なら世界が滅ぶのも?」
B「嘘」
A「なんだよぉ・・・。俺すげー怖くて、何日も寝れなかったんだぞ・・・」
B「ん?何日も・・・?なぁ、占い行ったのっていつなの?」
A「え?一ヶ月前だよ」
B「じゃあ世界が滅ぶのは?」
A「一週間後って言ってたかな」
B「うん。もう過ぎてるわね」
A「あ・・・、ほんとだ!あれ!?俺生きてる!滅んでない!」
B「はぁ・・・。そもそも、なんで一ヶ月も前の話を持ってきたのよ・・・」
A「いやぁ~、今朝起きた時にふと思い出してさ・・・」
B「せめて、占い行ったその日に来なさいよ」
A「だって、世界が滅ぶって言われて!怖くてずっと家に篭ってたよ!」
B「ラーメン食べに行ってたじゃん」
A「それは!ラッキーアイテムがラーメンだったから。あ、もしかして!うちがラーメン食べたから世界救われたのかもっ!」
B「・・・そーね。じゃあもうそれでいいわ」
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